Remission.

寛解。
 
ちょっぴり凛の病気のお話を。
今日の血液検査で「寛解」の言葉をもらいましたよ ^^

病気に「完治」はありません。

特に再発リスクの高い病気では、「寛解」という言葉が使われます。
数ヶ月症状がない状態で安定し、症状を抑えるための薬を飲む必要がなくなった、という意味なんですね。
 
 
 
薬を使う怖さ と 薬を切る怖さ。
 
命に関わるほどの初期症状に、薬を使うことしか選択肢はありませんでした。
でも、薬で症状を抑えている分、切れば再発のリスクもある。
だから、少量を一生のみ続けるという選択肢もあるけれど、副作用もある。
 
そんなジレンマの中、検査を続けながら先生と相談し、
薬を切る方向性にこだわってきました。
 
「寛解」の診断が出ても、まだ軽い貧血はあるし、
長期間の服薬の影響もあって肝臓の数値も悪い。
「安心」などと言える状態ではありません。
 
それでも、薬の力を借りずに体を維持できるということは大きな進歩!
 
高校、大学では生物専攻だった私、
ただの用語として覚えた「ホメオスタシス」、
体を維持するということの意味を改めて考えたように思います。。
 
 
 
「ゆっくりでいいんだよ。」
 
1日も早く元気になってほしいと願う私に友人がかけてくれたこの言葉、
何度も何度も救われました。
 
体だって急に変われなれないよね。
ゆっくり良くなるんだから、雪解けの頃を目指そうねと声をかけてきたのでした。
(本当にそうなったね!)
 
当初は極度の貧血で立ち上がることもままらなかったのですが、
1週間もしたら普通に歩けるようになったのですね。
でも、血液検査の結果は相変わらず。決して改善している訳ではない。
 
絶対良くなってる!と言う私に獣医さんは「高山にいるようなもの」と。
低酸素の状態に慣れて、その状態で体が維持できるようになっていたのです。
 
酸素室の方がベストかもしれないけど、そこに出入りを繰り返すよりも、
低酸素状態でも変化させないことの方が体の負担を減らせる、そんなことを感じました。
 
そして、ゆっくりゆっくり半年かけて体は改善へと向かってくれたのです ^^
 
 
 
ドッグトレーナーとして…。
 
そんなこんなで昨年はレッスンをキャンセル/制限したり、
たくさんのご迷惑をおかけいたしました。
 
仕事よりも家族を優先することに、迷いがなかったかと言えばうそになりますが、、、
 
ドッグトレーナーという仕事は、犬たちとの幸せな暮らし方をご提案する仕事。
「教える人」ではなく、「実践する人」でありたいといつも思ってきた。
 
だからこその選択、だったのかな。
その時はそこまでは考えられなかったけれど。。。
 
凛を先生にしたお仕事をお受けできなくなった寂しさはありますが、
いずれにせよ年齢を重ねてきたらいつかそうなったでしょうし、
私もまた、凛に頼らない新しい仕事のスタイルを考える時期だったのかもしれません。
 
 
 
凛と私の第二章。
 
医学的には一段落でも、凛にとってはまだまだこれから。
病気は怖いけれど、それも体の一部なのだから楽しくつきあっていこう。
まずは、おいしいものたくさん食べて、少しずつお散歩も増やして、
しっかり体力を回復させなくちゃね。
 
今までとは違う、新しい楽しみをたくさん見つけていこうね ^^
 
 
 
 

Comments(3)

  1. はらだひろえ

    お久しぶりです。
    メールで沢山ご相談させてもらったエナとフィービーの飼い主です。
    春。。とまではいかず、でも春が近づいた感がありますが、まだ風は冷たいので体調には気をつけたいですね。
    病気はとても個人的なことで人(犬)それぞれだとは思いますが、
    うちの子も「寛解」を目標にしていました。
    最初は薬を拒否したい気持ちから始まり、受け入れる知識を得て、減らしたいという目標、薬を飲ませていることへの慣れ、そして今度はやめることへの恐怖。
    そうしていつのまにか「寛解」を見失っていました。
    再度しっかり考えたいなと思いました。
    話は変わりますが、実は先月ギックリ腰になり今もその後をひいています。
    もうしばらく休養してからレッスンお願いしたいと思いますのでその節は宜しくお願い致します。
    お会いしたら色んなお話聞けるのを楽しみにしています。

    •  
      はらださん、こんにちは。

      ちょっと重いかな、、、と思いつつも、ブログにはその時自分が感じたことを残しておきたくて続けているので、コメントいただけてうれしかったです ^^
       
      病気は人(犬)それぞれ
       
      今回私もそれを痛感いたしました。
      最初は同じ病気の子の体験談なども調べたりしていたのですが、みんな違うんですよね。
      数日で、とか、1年以内の生存率が、などという話ばかりの中で、
      10歳を超えても普通に暮らしている子のことを知って考えが変わりました。
      みんな違うんだから、確率なんて無視!今この子の状態だけを見ていればいい。
      最長記録になればいいんじゃない?って。

      私は、毎日様子を見て+血液検査の結果と照らし合わせて、
      薬を減らす度に凛の調子が上がっていると感じたんですね。
      健康な時ならともかく、極限まで弱っている状態では、薬の負担はやはり大きい。。
      もちろん獣医さんと相談しながらではありましたが、
      毎日いっしょにいるからこそ感じる「何か」も大事な指標だと思うのです。
       
      とはいえ、凛の場合は実際に大きな副作用が出ていたので、
      獣医さんも薬を切る決断がしやすかったのもあると思います。
      副作用を覚悟してでも薬を飲む方が、QOLが上がるケースもあるのでしょうし、
      再発のリスクと副作用のリスクの天秤は、本当に難しいですよね。。
       
       
      でも、「お医者さんにできること」と「家庭でできること」は違いますもの。
      再発を誘うような無理をさせない、そして健康な体を作るのが私の役目。
      食事のことや、運動量や睡眠の質、歯磨きなどの普段のお手入れ、精神的な安定、等々
      薬を使うかどうかに関わらず、私にできることはまだまだたくさんある♪
      今はそんな風に思っています。
       
       
      春は人も犬も体調を崩しやすいですからね、どうぞご無理なさらないでくださいね。
      完全に体が暖かさになじんた頃、お会いできたらうれしいです♪
       
      そうそう、ゆったりお散歩ができるようになると、精神的にも全然違いますので、
      ぜひそんなお話もできたらなぁ、と思っています。
      お会いできる日を心待ちにしております ^^
       

  2. ちょっとだけ加筆いたしました。病気のことを書くのはまだ勇気がいるけれど、自分の気持ちをやっぱり残しておきたくて書いています。
    先のことなどわからないけれど、今日も穏やかな顔でいてくれる凛に感謝♪

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