衝撃的なタイトルですが・・今日BBC3で見た番組のタイトルです。
字幕付きならすこーし内容も理解できるようになってきたので、
イギリスの犬事情を書いてみたいと思います。
たまにはちゃんとトレーナーらしいことしないと・・。
UKでは1991年より 特定の Fighting Dogを飼うことは法律で禁止されています。
£5,000の罰金か6ヶ月の刑務所行きです。
この年に、Pit Bull に襲われてあと2時間遅かったら・・という重症を負った6歳の女の子が
いたそうで、それがきっかけとなってできた法律だそうです。その女の子(今は大人です)も
インタビューに答えていました。
※詳細はこちら(英語です)http://www.defra.gov.uk/animalh/welfare/domestic/ddogsleaflet.pdf
現在禁止されているのは、以下の4犬種
Pit Bull Terrier type
Dogo Argentino type
Fila Braziliero type
Japanese Tosa type
ですが、この番組のレポートによると2006年以降これらの犬種が増え続けているという。
悪質なブリーダーは摘発されているようですが、一般の飼い主は取り締まっていないよう。
(英語力の問題で・・この法律がどれくらいの効力があるものなのかわかりませんでした・・。)
なぜ人々が figinting dog を飼うのか? という視点のこの番組。
私なりにまとめてみます。
1. as a bodyguard
LONDONは比較的安全な街ですが、やはり地域によっては危ない所もあるらしい。
女の子がピットブルを連れて夜道を歩いているのが印象的でした。
(まぁでも、夜1人で歩くなんてことしなきゃいいと思うのだけど。)
留守中の空き巣対策になっているという人の意見はごもっともです。
2. as a status symbol
特にHipHop系のミュージシャンが与える影響が大きいようですね。
プロモーションビデオにかなりaggressiveなピットブルが出ていることがあり、
"aggressive = cool"という印象を若者に与えているよう。
3. as a weapon
これがこの番組の本題。
ただ見せかけの bodyguard / symbol ではなく、
実際に人を襲わせるようにtrainingしている人が増えているとのこと。
本能のままにひっぱりっこをexcitさせたり、ひどいケースではたたいたりけったりで
わざとescalateさせたり、ウサギを襲わせたりしているケースも!!
いったん血の味を覚えた子が2回目どうなるか・・本当におそろしい話です。
実際に子供が被害者になっているケースもあるようです。
この地域の獣医さんも取材されていたのですが、aggressionのレベルは Fighting Dog
レベルに上がっているようで、犬同士のけんかの結果、相当なケガを負っているケースが
増えているのだそう。
この子は、人間によって虐待を受けた子。。タバコの火を押しあてた跡が無数にあります。
正直、ここでは公開できない程ひどい映像もたくさん。。。
ただし救いも一つ、警察犬と同様に、aggression をちゃんとコントロールして、
指示がない限りは絶対に行かないレベルまでトレーニングされている子もいました。
彼はトレーナーでもなく本当に普通の若者だったので、正直びっくり!
番組の最後に、彼がちゃんとコントロールできていることの証明として
Good sitizen test を受けて合格していました。
翌日のMETRO(フリーペーパー)にもこの番組のレビューが掲載されていてたのですが、
It wasn't the dog that were out of control, it was the owner.
とはっきり書かれているのには、さすがヨーロッパ。
実際にこれらの犬を飼う人が増えているという現実もふまえ、
個人的には「禁止」ではなく「許可制」にできないものかと思う。。
最後に登場した responsible owner がきちんと報われるシステム、
例えば犬には税金がかかるけど、Good Citizen Test に合格すれば半額になるとか。
(UKは割引が好きみたいで、交通違反の罰金も期限までに払えば半額とか、
水道代も期限に払えば割引とか、公共的な料金でさえあちこちで割り引かれます。
あ、バスも Oyster Card(suicaみたいなもの)だと半額!だし。)
個人的にはこれらの犬種、好きです。
日本には少ないからそれ程多くの子に会ったことはないけれど、あのつぶらな瞳がたまらない。
それに、基本的にはとてもおだやかな性格で、本当にかわいい!
でも、私の犬 Jack Russell Terrier もそうですが、いったん本能のスイッチが入った時にも
指示が入るレベルまでトレーニングすることは決して簡単なことではありません。
日本でほとんどの人が思い描く Dog Training のイメージは、" 楽しい生活を送る " ため
のものではないでしょうか。でも、Fighting Dog に限らず多くの犬種では、" 安全に生活する " ためのトレーニング"も必要なんです。
私たちドッグトレーナーは、その犬種やその子が本能的に持っているものをきちんと理解して
伝えること、がとても重要なんだとLONDONに来てから改めて痛感しています。
※つたない英語力で理解した私なりの意見なので、正確でない部分もあるかもしれません。
また、法律も今度変わる可能性もありますので、ご理解くださいませ。
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