マッサージ の帰りの電車でのこと。
(長時間のバスはもう懲りたので、帰りは電車にしました!)
イギリス人は犬連れに慣れているので、犬といっしょに電車に乗っても誰も見向きもしない。
わー、犬だーー、と駆け寄ってきたのはロシア人の子供とお母さん。
そしてニコニコずーっと見ているのがアジア人。
なるほどなぁ。
子供と犬の組み合わせって、何だかよいですよね。
でも、イギリスでは子供が犬に襲われるという事件も少なくない。
いきなり触ってもOKという教育をすることは危険です。(イギリスに限らずだけど。)
子供さんがいらっしゃる方は、もしかしたらちょっと不快に思うかもしれませんが、少しでも考えるきっかけにしていただけたらうれしいです。
私が出会ったケースをご紹介します。
ケース1
電車で会ったこの方、私のことは見向きもせず、いきなり子供といっしょに凛にもう突進。しゃがみこんで触りだしました。後から「この子は犬が好きなのよ~」と。
こういう時、凛の方が私あより大人で ^^; よけることなく素直に触らせます。
(勝手に子供と記念撮影を始めたから、撮り返してみた ^^;)
でも、5駅分くらいずーーーっと凛のそばに座って離れず、最初はしっぽフリフリだった凛も、ずーーっと触られ続けられるものだからだんだん嫌になってきて、完全に目をそらし、耳もこんな感じ・・。
後から大人のお友達が加わってすごい触り方をしてきた時は、さすがに too much だから、とやめてもらい、席が空いたのをきっかけに、移動して難を逃れました。
ちなみに、ちょっと犬が怖いせいもあるけど、子供の方が犬の様子をよく観察しながら触るので、よっぽど上手だなーと思います。
しばらくは、またやってくるのかと警戒中。
ケース2
先日、散歩している時も同じようなことがありました。
ご夫婦と2,3才の男の子。子供が犬に興味があるから、とちゃんと許可を求めてきて、しばらくいっしょにお散歩することに。
子供は、どう犬に接してよいかわからない。
棒をふりまわしたり、キャーキャー言って逃げる、とハラハラする場面もありましたが、お母さんはそれが良くないこととわかっている方で、ちゃんと注意してくれたので黙って見守ることに。
10分もいっしょに歩いていると子供も慣れてきて、だんだん逃げなくなり、最後は手からフードもあげれて、ちょっとは犬好きへの道へ貢献できたかな、とうれしかったのですが、、
ですが、、、
もう十分あいさつは終わったよ、という後もずっとついてくる子供に嫌気がさして、最初は喜んでいた凛も、後半は目を合わせずさりげなく逃げるように。
最後は子供を避けるために道路に出ようとし、呼んでも来なくなってしまいました。。
ストレスが問題行動を起こすって、こういうことだわ~~、と感動してる場合じゃない。
慌ててリードをつけて、もう行かなきゃね、とはぐらかす。
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犬の飼い主はもちろん、子供がどんな触り方をしたとしても大丈夫なように、トレーニング(社会化)しておくこと、そしてどんな時でも子供と犬だけにせずきちんと見守ることが大切です。
では、子供には何を教えたらよいのか?私たち大人は何を知っていなくちゃいけないのか?
まずは私の所感としては、
1つ目 人間が思っていることと、実際に犬が感じていることが違う。
犬は嫌がっているのに、人間の方はそれに気付かず自分本位に触り続ける、見つめ続ける。
ほとんどの犬たちはだからといって咬んだりはしないけれど、そうじゃない犬も実際にはいる。犬からしてみれば、理由がある訳です。
自分は犬に愛情を与えているつもりでも、実際にはストレスを与えているケースもある、この点がイギリスではとても理解されているように感じます。
2つ目 犬=モノ以下?
もし「このバッグステキですね~」と勝手に触ってきたら、失礼でしょう。まして、「この子かわいいですね~」と自分の子供をなでくりまわされたら、嫌じゃないのかな~。私は嫌です。
見世物じゃないっつーーーの、と思いつつも、子供の教育のため、と笑顔を保ちましたが ^^;
何も聞かずにいきなり触る、写真を撮る、というのは特にヨーロッパ圏ではとても失礼なこと。
私も気をつけなくてはいけない部分です。
3つ目 子供のためだから。
どちらのケースも、お母さんは子供中心。
子供の教育のため。それは、とってもとってもよくわかります。だから、こういう時はできるだけ協力したいのですが・・ でも、こういう時こそ動物にも気持ちがあることを教えてあげる時なんじゃないかなぁ、と思わずにはいられません。
Crufts では Kennel club が Safe and sound キャンペーンをやっていました。
いつもながら意訳が正しいか不安ですが、、日本語にしてみました。
Always follow sashi's code
The 20 paw plan
http://www2.the-kennel-club.org.uk/sashi_code/
1.触る前に、飼い主さんに触ってよいか聞くこと
2.落ち着かない犬、暇そうにしている犬、病気の犬、リードにつながれている犬には
近づかないこと
3.ノーリードの犬に触らないこと
4.犬の近くにいる時は、急な動きをしない、落ち着いて静かにしていること
5.犬をいじめない、耳やしっぽ、毛をひっぱられることは、犬にとって楽しいことではありません。
6.犬と遊ぶ時は必ず大人といっしょに
7.自分の犬であっても、犬にキスしたり顔を近づけないこと、犬に顔をなめさせないで
8.眠っている犬には触らないこと
9.犬を長時間/きつく抱きしめない、犬は我慢してくれていることを忘れないで
10.犬の近くにいる時は、食べ物を食べない
11.犬が自分のベッドやハウスにいる時は近づかない
もし偶然ボールが犬がいるフェンスの近くにいってしまっても、自分で取ろうとせず、
必ず大人に助けを求めましょう。犬は自分のテリトリーを守っていることを忘れないで
12.犬を見つめないこと
13.小さい子供と犬だけにしないことこと
14.パピーといっしょにいる母犬を触らないこと
15.叫んだり、腕を振って、犬から走り去らないこと
16.犬が警戒して唸っているのを無視しないこと
17.犬に触った後は手を洗うこと
18.もし犬が飛びついてきたり、怖いと感じたら、木になること
(見ない、動かないで、叫ばない、等)
19.もし犬につきとばされたら、石になること
(起き上がらない、手に持っているものを離す、顔を手で覆う、等)
20.犬にあいさつする時は、どんな時でも「the Safe and Sound Helo」を忘れないで
今回の体験でいうと、、、
犬のあいさつは10秒で終わる。
を付け加えたいところ。
犬同士のあいさつを見たらわかるはず。
先生向けの資料はもっと詳しくて、とても参考になりました。
http://www2.the-kennel-club.org.uk/teachersNotes/sas_teachers_notes.pdf
犬は犬、人間とは違うという点を教えることは、本当に大切なことだと思います。
凛ちゃんもおつかれ。
今日は長旅だったね。楽しんでいるけれど、やっぱり知らない場所では少し緊張も。
知ってるにおいの場所についたら、リラックスした顔に変わりました。
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