最近ブログを書いていて、ちょっと迷うことがあります。
それは、私たちが時々オフリードでのお散歩をしているという事実。
 
ムートママの「オフリ-ドにしたら ム-トが変わったんですよね。」というコメントに勇気をいただいて、ちょっと真面目に書いてみようと思います。
 
 
ロンドンの公園を散歩していてまず最初に気付いたこと、それは、リードをつけた犬は「しつけのできていない犬」とみなされる、ということ。
多くの方に、リード離してあげないの?と聞かれ、気まずい思いをしながら、まだ引っ越してきたばかりで練習してないから・・・と説明しなければならなかったことを思い出す。
 
今までオフリードでの散歩の習慣が今までなかった凛は、イギリスに住み始めたばかりの頃、当然リードを外せなかった。どこに行ってしまうかわからないからだ。
しつけができているできていない、呼び戻しが完璧かどうか、ではなく、単純にそういう経験が足りてないからだと、私は今になって思う。
 
ずっと見張っていて、呼び戻したりするのであれば、もちろんオフリードしても大丈夫だった。
でも、常に見張っていて、危なくなったら呼ぶ、なんて楽しくない・・・。
犬だけじゃなくて、飼い主も気が休まらない!事実、最初の頃は、気が休まらないから、オフリードの練習は少しにして、あとはロングリードをつけてのんびり歩いていた ^^;
 
毎日公園についたらリードを外してもらって、人に会ったらどう振る舞うか、犬に会ったらどう振る舞うか、小さい頃から実地で学んでいるからこそ、彼らは問題など起こさない。
道路に飛び出して・・、というのも「オフリードだから」起こるのではない。飛び出しちゃいけないことを学んでいないだけだと思うし、公園内で歩くことを学んでいる犬であれば、道路に飛び出す理由なんて見当たらないのだから。それに犬は、公園と道路の間など、境目をとても意識する動物だから、落ち着いた状態だったら飛び出す子の方が少ないだろう。
 
 
  オフリードしたら、自分の犬がどうなっちゃうかわからない、なんて飼い主はいない。
 
 
と書いたら誇張だろうか。
 
常時リードをつけている犬は、常時そういった不安があるという意味。レスキューされたばかりだとか、何かしら理由があるのがわかるから、周りの飼い主もむやみに自分の犬を近づけるようなことはしない。
でも、オフリードされているからって、完璧な犬なんていない。
ちょっとスイッチ入っちゃうかもな、とか、今遊びにいってほしくないな、とか、道路に出そうだな、とか、少しでも不安があるなら、そうなる前に呼び戻すなりリードをつけるなり、飼い主が判断すればよいだけのこと。
 
皆そうやって子犬の頃に練習してきている経験があるから、他の犬にも寛容なんです。
飼い主さんが呼んでも帰ってこない、でも飼い主さんは一生懸命犬を引きつけようと頑張っている時は、あぁまだ練習中なんだな、と理解してその子を無視したり自分の犬を離したりして協力してあげる。戻ってこないから大声で叱る、ではなく、マニュアル通り高い声で楽しそうに呼んでいる(その実必死だけど ^^;)飼い主さんを見ると、ほほえましくなる。まぁ、これは本来は良いことではなく、練習中の子犬などは、大抵ロングリードをつけてお散歩しているのだけど。
こうやって、こういう場面ではうちの子はまだリードを離せないな、と飼い主も学んでいくし、練習もするのだ。
 
 
 
さて、日本ではどうか。
 
オフリード=マナー違反、条例違反、と毛嫌いされる方も多いと聞きます。事実、私も東京で住んでいた時は、そう思っていたこともありました。東京では安全にしかも他人に迷惑をかけずにリードを離せる場所など、ほぼ皆無だから。
 
でも、あえて隠さずに自分のブログに書こうと思ったのは、
犬との散歩をもっと意味のあるものにしたいから。
 
決してオフリードをオススメはしません。
私も、絶対に大丈夫、と自信を持てる場所と状況でしか離しません。
もちろん犬がちゃんと社会化されていて、人や犬に危害を加えないというのは当たり前ですが、川に入っちゃうとか、崖に飛び出しちゃうとか、人や犬の方へ勝手にいっちゃうとか、遠くで見ている人が犬=怖いと思っちゃうとか、そういうのは避けたいから。
 
日本では、犬をコントロールできずにトラブルになるケースが多いとよく聞きます。
でも、それはリードうんぬんの話ではない気がするのです。。。
本来、リードで動きを抑制されている時の方が犬は攻撃的になりやすいから、リードがついている時に事件が起こりやすいのがイギリス。(リード付の攻撃性だけをテーマにしたセミナーもたくさんあるくらい。)
そして、リードがついていない時に事件が起きる日本。
それって、リードのせい??
 
日本に帰ってきて約2ヶ月。これからどこでどうやってお散歩したらよいか、お客様に何をどうオススメしたらよいか、毎日考えさせられています。
 
 
そんな中見つけたこちらの記事。
 
dog actually ジャパニーズドッグへの道 (10)
 
私がイギリス生活を経て感じたこと、を代わりにまとめてくださった ^^; かのようなものでした。
 
新木さんは、遠慮気味に、ドッグランという閉鎖された空間が「私は苦手だ」という書き方をされていますが、私は犬は本来ああいった場所で満足できる動物ではないと思う。
事実、日本のドッグランでの犬たちは、最初こそストレス発散に走り回ったり遊んだりするが、すぐに飽きてつまらなそうな顔になる。
凛は・・・入った瞬間からつまらなそうな顔になる ^^; 私が止まっているから、どうしてよいのかわからないのだろう。私がどっちに歩いていくかわからないから、いっしょになって止まっている。
どこにも行かないのがわかるとすぐに、外に出ようよ、と誘いにくる。
 
凛は、いっしょに歩きたいのだ。
 
 
だから、私が考えるポイントは、リードうんぬんではなく、自然の中を「いっしょに」歩くということ。ハイキングが趣味になりつつある、1人と一匹です。
イギリスの公園やフットパスでのお散歩は、自由で気ままなオフリードがちょうどよかったけれど、日本でのハイキングは、今の所ちょっと長めのリードでコミュニケーションをとりながら歩くのが心地よい。
 
 
  犬に人とが、楽しく毎日過ごせるように
 
 
日本の常識は海外の非常識。海外の常識は日本の非常識。
初めての海外生活は毎日がそんな感じ。ただ形をマネするのではなく、理由や歴史を理解すると、本当の意味が見えてくる。
 
事実、イギリスへ行く前に新木さんのコラムを読んでいた時、正直私は理解できなかったんですね。オフリードでのお散歩なんて、それって特別な人だけでしょ~、とか、環境が違うもん、とか、理想と現実は違う、というようなあきらめに似た気持ちでした。(新木さん、ごめんなさい!)でも、実際にあの環境で犬とともに生活し、環境の違う東京でどうしたらこんな生活ができるか、と考え続けて、彼女の意見がすんなりと自分の心に入ってくるようになった。
そして、自分なりの答えも見つけることができた。
 
 
少しずつ、海外で得たことをヒントに、まだまだ考えなくちゃいけないな、と思います。
 
ちゃんと伝わっていればよいのですが・・・
結局うまく書けてない気がするなぁ・・・
 
ぜひご意見くださいませ。
 
 
 
このブログを読んでくださる方にはいらっしゃらないと思いますが、念のため。
今回これを書いたのは、オフリードの是非の議論をするためではありません。反対意見も大歓迎ですが、他人を傷つけるようなコメントだけは・・・許しません~!純粋なあなたのご意見として、聞かせていただけたらうれしいです♪

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